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MY 50's STYLE

50代、飲み屋店主の生き方。

独立へのロード~最終章~

会社を退職し独立してから10年の節目にあたって振り返り始めたこの記事も、いよいよ最終章を迎えました。最後は退職からお店の開店までを記します。

 

年が明け、会社に退職の意向を伝えることになるのですが、ひとつ難点がありました。自分が最初に店長をやっていた店で、当時アルバイトをしていたスタッフ2名を誘って一緒にやることになったのですが、その時うち1名が、同店舗でアルバイトながら店長的な役割を担っていたのです。店長(格)の従業員が2人同時に退職する。これは、会社としては容認しがたいことだったのでしょう。当然、自分が悪者になります。「優秀なスタッフを引き抜いて、しかも同種の事業を始める輩・・・」その後、会社側からの圧力、切り崩し等、すったもんだがありまして・・・残念ながら円満退社とは行きませんでした。

今思えば、結構大変な状況だったのでしょうが、自分で決断するときの苦しみに比べたら、大したことは無かったですね。それほど、「会社を辞めて独立する」という決断をすることが、自分にとって大変なことだったのです。自分の中にある、ありとあらゆる力を総動員して、やっとたどり着いた結論。そこに至るまでの葛藤と苦悩。その時の苦しみに比べれば、何てことはない。

それでも何とか退職の方向で進み、それぞれの店舗の引継ぎと、自分の店の開店の準備を徐々に進めて行きました。

 

最後の問題は、店舗での実際のオペレーションをいかにスムーズに回すか。これは実際の営業にならないと、なかなか訓練できないので、オープン前日、オーナーさんや業者さんを招待して、プレオープンを行いました。実際にやってみると、流れとか段取りなどがまだまだ不十分で、改善すべき点が多くあることに気付きました。その日の終了後、スタッフとの打合せの中で、それらの課題をクリアにして当日に備えるのでした。

 

そして迎えた開店当日。2007年4月2日。その時の気持ちは、残念ながら記憶がありません。とにかく実務的な対応に追われていて、目先のことで一杯一杯になっていたものと思われます。夕方5時に開店すると、少しずつ知り合いが訪れてくれ、8時過ぎにはピークになりました。オペレーションは慣れないこともあり、厳しかったのですが、多くの知り合いが来てくれて、とても嬉しく思ったこと、そして何もない所から、自分で考えて自分で決めて自分で進めてきた。それがたった今、ひとつの店として形となったことに、喜びと感動を覚えていました。そして、協力してくれた多くの方に、また共に頑張った全ての仲間に感謝します。この日は、自分にとって忘れられない大切な1日になりました。でもそれはサラリーマンを辞めて独立した、あくまでも「スタートの日」であり、苦難の始まりの日でもあったのです。

 

それから丸10年、しんどいことも色々ありましたが、多くのお客様に支えられ、数々の人に協力して頂き、ここまでやってくることが出来ました。この間のことも書けばキリが無くなりますので、この振り返りは、以上をもって終結とさせて頂きます。10年の節目に、自分の人生の中で大きな転換点となった、退職~独立に至る前後の大きな流れと、自分の内面的な変化を振り返ることができて良かったと思います。今後どうなるのかは未知数ですが、ここで経験し、学んだことが、大いなる力になることは間違いありません。それを忘れずに歩んで行きたい。自分の人生は自分の責任で変えられる、そして答えは必ず自分自身の中にある、ということを忘れずに。